オススメ度:★★★☆☆
『リンクの冒険』は1987年1月14日に任天堂よりファミリーコンピュータディスクシステム用ソフトとして発売されたアクションロールプレイングゲーム。
ディスクシステムのローンチタイトルとして大ヒットした『ゼルダの伝説』の続編である。
ダンジョン内部や戦闘がサイドビューアクションとなっており残機制が導入されていて、前作および後続のシリーズの中でも異色のゲームシステムとなっている。
キャッチコピーは「感動再び…。今明かされる、トライフォースの謎。」
リンクの冒険
『ゼルダの伝説シリーズ』の第2作目であるが、2019年3月現在21作品あるシリーズで唯一“ゼルダの伝説”の文字がタイトルになく、“リンク”の名前が本編タイトルについている作品である。
前作が全編見下ろし型のトップビューだったのに対して、本作はガラリと代わりフィールド画面での移動以外は、ダンジョン、街など全てがサイドビュー画面となっている。
さらに残機制が導入されており、リンクのLIFEが0になってしまっても残機0になるまでは復活できるなどアクション制に重きを置いたシステムとなっている。
このように『ゼルダの伝説シリーズ』としては異色のゲームシステムであり、それに加え高い難易度ということも相まってシリーズの中での知名度はさほど高くはない。
しかし質の高いBGMと難しいながらも絶妙なバランスでありゼルダファンの中では良作として認知されている。
販売本数は161万本であり、これは198本あるディスクシステム用ソフトの中でも4位の歴代記録である。
販売までの経緯
そもそも本作は『ゼルダの伝説』の続編として開発が開始されたわけではない。
宮本茂氏の「攻撃も防御も上下に使い分ける横スクロールのアクションゲームを作りたい」という鶴の一声から本作の企画が開始された。
新しい遊び方のゲームを模索して手探りで製作したゲームに、最終的にストーリーの関連性をつけ、タイトルに『THE LEGEND OF ZELDA 2』と付け加えてシリーズ2作目としての発売となったが、もともとが「外伝」のような位置付けだったので異色になって当然だったとのちにディレクターの杉山氏が語っている。
ストーリー
リンクが魔王ガノンを倒して数年後。
16歳になったリンクの左手の甲に、突如トライフォースの紋章が現れる。
ゼルダ姫の乳母であるインパはその紋章を見ると、リンクを初代ゼルダ姫の元へと案内し、古の王家に起きたという悲劇を語った。
永遠の眠りに着く初代ゼルダを目覚めさせるには「勇気のトライフォース」が必要で、左手の紋章はトライフォースを継承できる証であるという。
魔物たちが魔王ガノンを復活させる儀式に必要である「ガノンを倒した者の血」を手に入れようと躍起になる中、リンクは「勇気のトライフォース」を求め、再び旅に出ることを決意する。
ゲームシステム
戦闘システム
見下ろし型のフィールド画面を移動しながら進めてゆく。
本作はシンボルエンカウントが採用されており、的シンボルに接触するとサイドビュー画面に切り替わり戦闘シーンに突入する。
Aボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃が可能であり、しゃがんで攻撃すると下段攻撃となる。
ジャンプしながら↑ボタンで“上段突き”、ジャンプ中に↓ボタンで“下段突き”を繰り出せる。
体力がMAXの時のみソードビームを放つことができ、長距離攻撃が可能となっている。
成長システム
リンクは敵を倒すことにより、経験値を入手することができる。
経験値が溜まると「LIFE」「MAGIC」「ATTACK」の3つのパラメーターのうちどれか1つを選んでレベルアップできる。それぞれのパラメーターには下記の効力がある。
「ATTACK」上げると攻撃力UP。
「MAGIC」を上げると消費マジックポイントの減少。
「LIFE」を上げると敵からのダメージが減る。(実質防御力UPという位置付けである)
各項目のレベルはどれも最大8であり、全てを8まで上げるとその後のレベルアップ時は残機が1機増える。
筆者と『リンクの冒険』
筆者はこのゲームはディスクライターの書き換えにて購入しました。
前作が大好きだったので、続編である本作もとても楽しみにしていたのですが、サイドビューアクションゲームに生まれ変わった『ゼルダの伝説』を初めて見た時は驚き、戸惑いました。
個人的な印象の話になってしまいますが、シンボルエンカウントや残機制というシステムがなんとなく“ゼルダっぽくない”ように思えてしまい、最初の内はのめり込むことができませんでした。
しかし遊んでいくうちにだんだん独特のゲーム性が面白く感じてきて、気が付いたら夢中になりプレイしていました。
結局最終的にはエンディングを見るまで遊び倒すことになりました。
幼い子供にとってはベラボーに高い難易度に何度も挫けそうになりましたが、攻略本やファミマガを読み漁りなんとか頑張ってクリアすることができたのは、今となってはとても良い思い出になっています。
今回はゼルダの伝説シリーズ異色の第2弾『リンクの冒険』の紹介でした。
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