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【火吹山の魔法使い(ひふきやまのまほうつかい)】往年の名作ゲームブックがデジタルゲームとして蘇る!【Switch・コーラスワールドワイド・レビュー】

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オススメ度:★★★★★

 

『火吹山の魔法使い』は2019年5月30日にコーラス・ワールドワイドによりSwitch用ダウンロード専用ソフトとして発売されたロールプレイングゲーム。

オリジナルは2016年8月にSteam用ソフトとして発売された『The Warlock of Firetop Mountain』。

Steam版は日本語対応していなかったが、Switch版はローカライズされている。

 

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『火吹山の魔法使い』とは

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英国のゲームデザイナー「スティーブ・ジャクソン」と「イアン・リビングストン」両氏が生み出したゲームブックの名作『ファイティング・ファンタジー』シリーズの記念すべき第1作目。

原書は1982年に刊行され、日本語版は1984年に発売された。

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世界で絶賛されていたゲームブックは、この日本でも一大ブームを巻き起こし、日本中のTRPGファンを虜にした。

ゲームブック『ファイティング・ファンタジー』の詳しい内容は下記の記事を参照して欲しい。

www.zel-life.com

 

デジタルゲームとしての復活

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37年以上経った現在でも熱狂的なファンが多数いるゲームブック。

そのゲームブックの歴史でも世界に与えた影響の大きさから元祖と言える傑作『火吹山の魔法使い』が、2016年にSteam用のソフトとしてデジタルゲーム化された。

この待望の復活に世界中のゲームブックファンは歓喜したが、残念ながらSteam版は日本語未対応であった。

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しかし2019年にSwitchへの移植がなされ、こちらは日本語ローカライズがされており、英語に堪能ではない日本のゲームブックファンもやっとデジタルゲームとしての『火吹山の魔法使い』をプレイ可能となったのだ。

 

ストーリー

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火吹山と呼ばれる切り立った山の地下には、悪の魔法使いザゴールがつくった広大な迷宮が広がっている。

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その最深部には伝説の財宝が眠っているといわれ、様々な勇者が危険な迷宮に足を踏み入れ、モンスターと死闘を繰り返し、そしてザゴールに挑んできたがほとんど生きては戻らなかった…。

そして逃げ還って来た僅かな生還者も、再び挑戦しようとはしなかった…。

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そして今、新たな冒険者がこの難関に挑もうとする。

それがプレイヤーである貴方だ。

プレイヤーは冒険者となり、己の知恵と勇気のすべてをかけてザゴール迷宮に向かう。

さぁ、80年代に世界中のゲームファンを熱狂させた冒険の旅へ出発しよう!

 

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ゲームの特徴

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まず最初に本作は『火吹山の魔法使い』をアレンジした、ARPGやオリジナルストーリーを含む類では無いことを理解しよう。

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あくまで原書をそのまま忠実に再現された作品が、ゲームブックをデジタルゲーム化するために開発されたオリジナルゲームエンジンを用いて制作されている。

さらにBGMや演出などのビデオゲームとしての楽しさを加えた、言わば究極の『火吹山の魔法使い』である。

雰囲気抜群のダークファンタジー世界

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不気味な迷宮は綺麗なグラフィックで描かれ、分かれ道の先やドアの向こうなどは、足を踏み入れると構築されてゆく演出で胸を高鳴らせる冒険を満喫できる。

そして英雄やモンスターなど100種類以上のキャラクターはすべてミニチュアフィギュアで表現されている。

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さらにダークファンタジーの世界にぴったりのBGMと効果音がゲームを盛り上げ、ストーリーの要所要所では原書に挿絵として描かれていたラス・ニコルソンのイラストが表示され、その恐ろしくも魅力的な世界観を堪能できる。

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これらの演出により、原書のゲームブックやテーブルトークRPGのノスタルジーな雰囲気を体験できる素晴らしい作品となっている。

18人の英雄

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貴方は全18人の個性的な英雄たちから1人を選び、火吹山の地下に築かれた城塞の最深部にいる悪の魔法使いザゴールを倒すことを目指す。

しかし最初から18人すべての英雄を選択することはできない。

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ゲーム開始当初は4人のみしか選択できないが、迷宮に挑んでモンスターを撃退したり、謎解きをこなしていく毎に「魂」と呼ばれる数値を獲得していく。

その「魂」を一定値貯めると残りの14名の英雄を任意でアンロックしていくことが可能。

ロックされている状態の英雄は色が無く、アンロックすると色が着くので一目で現在どの英雄が使用可能か分かる。

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貴族、司祭、冒険家など18人の英雄たちはそれぞれ異なる生い立ちを持ち、基本ステータス、戦闘スキル、バックストーリーや迷宮に挑む目的なども違う。

その為、魂を使用し英雄をアンロックしていくことにより、より戦略的に探索をしたり別の物語を楽しんだりと、さらにプレイの幅が広がっていく。

 

戦闘

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テーブルトークRPGにも通じるターンベースバトルを採用。

戦場の景色を美しく反映したマス目状のフィールドで交互にキャラクターを移動させながら戦闘を進めてゆく。

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本作の戦闘ではキャラクターの立ち位置、方向などが重要になってくる。

そして単独、または複数のモンスターを相手に剣と盾の肉弾戦、魔法、毒攻撃などの攻撃方法を駆使しダメージを与えていく。

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敵の行動パターン、攻撃手段も多彩でありモンスターの特徴を学ぶのが今後の戦闘に大いに役に立つ。

次のターンに敵がどのような行動をしてくるかを見極め、その予測に基づいて行動する戦略要素満載の戦闘はシンプルながらも奥深くプレイヤーを夢中にさせるだろう。

 

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翻訳が雑すぎる

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ただひとつ残念な点を挙げるなら、今作の日本語ローカライズにあたり翻訳された文章がかなりおかしいという点だ(笑)。

ゲームブック自体に愛着がある世代なら、それも愛嬌と笑って見過ごせるが、ゲームブックが初体験となる若い世代はあの訳のわからない文章を読むだけでゲームの世界から覚めてしまう恐れがある。

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せっかくデジタルゲーム化され、これから新しいジャンルとして普及していって欲しいシリーズなのだから若い世代を取り込むためにも、翻訳はしっかりと見直して修正パッチを当てて欲しいものだ。

 

攻略のコツ

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18人の英雄の内、どのキャラが有利かはプレイヤーの戦略の立て方により変わるが、「体力」「技術」「運」というステータスの中で一番大事なのは「技術」であると言える。

まずはなるべく技術の高いキャラを選び冒険に出て、「魂」が貯まったら技術値が高く戦闘スキルが使いやすそうなキャラをアンロックしていくと良いだろう。

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筆者は「魂」を使いアンロックした「オフィリア・ラブウイング」というキャラを使用し初クリアしたが、このキャラはとある理由で強いのでお薦めである。

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しかし英雄によって展開が違うので、様々な物語を味わいたく初期キャラの「ブラックサンドのアレクサンドラ」でもクリアした。

初期キャラは比較的弱いので、3回ほど冒険半ばでゲームオーバーになってしまったが、ゲームブックの特色としてトラップの有無や最良の選択肢などは一度記憶してしまえば後はベストな展開を容易に選ぶことが可能になる。

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できれば選んだ選択肢の結果をノートなどに書き留めておくと次回プレイする時に重宝する。

戦闘に関しても最初はかなり苦戦ばかりだが、モンスター毎の行動パターンや特殊技などを覚えるとかなり有利に戦うことができ、多少ダイスの目が悪くとも倒すことが可能となる。

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このような理由からリトライのたびにより迷宮の奥深くまで潜ってゆくことが出来るようになり、何度目かの挑戦で誰もがエンディングまで到達できるようなバランス調整も評価できる点だと思う。

 

最後に

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昭和59年~63年の頃、『ファイティング・ファンタジー』シリーズを筆頭に一世風靡したゲームブック。

その楽しさをリアルタイムで味わったファンなら満足いくこと請け合いの最高のゲームであろう。

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筆者も小学生時代、親に買ってもらった『火吹山の魔法使い』を夜な夜な電気スタンドの明かりの下で読み耽り、冒険の旅への想像を膨らませていた。

時に残酷な物語と恐ろしい挿絵に恐怖し、サイコロを振る手が震えたのも今となっては良き思い出だ。

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あの頃のノスタルジックな雰囲気を残したまま、最新の次世代ゲーム機で遊ぶゲームブックは不思議な感覚であり、同じ様に昔ゲームブックで遊んだ事のある方には是非プレイして貰いたいタイトルである。

今後も「バルサスの要塞」「運命の森」「ソーサリー」など懐かしい往年の名作たちをどんどんデジタルゲームで復活させてくれる事を心より願う。

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ちなみに本タイトルに“オススメ度”は★5個を付けているが、これは実際にゲームブックで遊んだ世代としての思い出補正が掛かっているためであり、ゲームブック未経験の方は★をマイナス1~2個くらいだと思って欲しい(笑)。

今回は『火吹山の魔法使い』の紹介でした。

 

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