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【クロックタワー】時計塔が時を刻まなくなった洋館に鳴り響く殺人鬼の巨大ハサミの音──。現在でも根強いファンが多いトラウマ級の恐怖。【SFC・ヒューマン・レビュー】

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オススメ度:★★★☆☆

 

『クロックタワー(CLOCK TOWER)』は1995年9月14日にスーパーファミコン用ソフトとしてヒューマンより発売されたアクションアドベンチャーゲーム。

1997年にはPlayStationとWindows95に移植され、1999年にはワンダースワンに移植された。

その後2010年以降バーチャルコンソールやゲームアーカイブスなどで配信されている。

 

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『クロックタワー』とは

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『クロックタワー』は『セプテントリオン』(1993年)、『ザ・ファイヤーメン』(1994年)に続きヒューマンがSFCで展開したシネマティックライブシリーズの最終タイトル。

正体不明の殺人鬼の住む館に招かれた主人公たちが、その殺人鬼や超常現象からひたすら逃げ回りながら館からの脱出を図るパニックホラーアクションアドベンチャーゲームである。

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一般的にはホラーゲームにおいて主人公はプレイヤーの分身として操作するモノであるのに対し、本作ではプレイヤーはホラー映画の視聴者の立ち位置でのプレイとなる。

自らがプレイヤーとなり恐怖を体感するのではなく、ホラー映画さながらに逃げ惑うキャラクターを見守るもどかしさをプレイヤーに感じさせることで、恐怖と焦りを演出している点に大きな独自性がある。

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主人公の“非力で弱い少女”という設定を生かし、ホラー映画のヒロインを導いて助けてあげるというプレイスタイルが特徴的な新感覚ホラーゲームであった。

ゲームデザイン・ディレクターはのちに『御神楽少女探偵団』(1998年)を手掛ける河野一二三。

www.zel-life.com

 

ストーリー

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北欧の山間にひっそりとたたずむ屋敷があった。
主人の名はバロウズ。

屋敷には高くそびえる時計塔があり、いつしか土地の人々はこう呼び習わしていた。
CLOCK TOWER──、時計塔屋敷と。
しかし、ある日時計塔の鐘の音は途絶えてしまう。
まるで時を無くしてしまったかのように。

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時は流れ1995年。
グリニッド孤児院で育った14歳の美少女ジェニファーの元へ養育先が見つかったとの報せが入る。
養育先のバロウズ邸では、彼女と同じ孤児院で育った友人たち3人を含めた4人を引き取ってくれるという。
ジェニファーは引率してくれる教師メアリーと3人の友人たちと共に、バロウズ邸へ向かった。
そこがCLOCK TOWERと呼ばれる屋敷とも知らずに…。

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到着も束の間、館の主人へ挨拶しに行ったままメアリーが戻ってこないことを訝しがったジェニファーは様子を見に行くが、その直後に大広間から悲鳴が聞こえ友人達の姿が消えてなくなってしまう。
友人達と先生を探して館を彷徨うジェニファーに、恐ろしき殺人鬼・シザーマンの魔の手が迫る──。

 

システム

クリックポイント

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ゲーム画面は奥行きのあるサイドビュー視点にて展開される。

前述した通りキャラクターを直接操作することはできない。

“クリックポイント”と呼ぶ調査可能な対象をクリックすることにより、その箇所を調査したりドアや階段であればそこを経由して別のエリアへと移動するシステムとなっている。

“クリックポイント”はカーソルを合わせると、カーソルの形状が変化することで判る仕様となっている。

 

体力設定

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本作の独自要素として疲労の概念が取り入れられている。

ジェニファーは極度のひ弱体質であり、走るだけでも体力を消耗する。

回復するにはその場でしゃがませ休憩させなければならない。

体力は5段階となっており、体力が減るごとジェニファーの顔グラフィックが変化していく。

ジェニファーが死亡してしまうとゲームオーバーとなる。

 

マルチエンディング

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本作はフラグ立ての流れによってエンディングが分岐する。

全9種類のマルチエンディングとなっているが、ベストエンディングにたどり着くのは容易ではない。

ノーヒントではまず不可能な難易度であると言える。

というか攻略サイトを参考にしてプレイしても難しい。

その理由はプレイ毎にアイテムの入手場所どころか、屋敷の内部構造までもがランダムで変更されるという鬼畜仕様の為である。

 

RSIシステム

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シザーマンに遭遇した時、またはトラップに掛かり主人公の生命が危険にさらされている時、指定ボタンを連打する事により一時的に回避することができる。

連打に失敗もしくは連打せずに放置すると死亡する。

このシステムはRenda Sezuniha Irarenai(連打せずにはいられない)」の頭文字を取って、「RSIシステム」と命名されている。

余談だが本作の説明書では 「あなたがジェニファーを助けたいと思う気持ちのままにボタンを連打してください(原文ママ)」 と書かれている。

こういうクソふざけてるセンス、本当に大好き(褒め言葉)。

 

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シザーマンの神出鬼没っぷりがヤバイ

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本作を語る上で絶対に外せないのが、物語最大の敵であり恐怖の象徴でもあるシザーマンの存在である。

自らの身長ほどもある巨大なハサミで人間を切り刻む猫背の少年。

シャキーン!シャキーン!とハサミを振り回し、獲物を探し徘徊するその姿は狂気そのものだ

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施錠した扉をハサミで突き破りジェニファーを執拗に追い詰めたり、天井から突如現れピアノの上に飛び降り鍵盤を掻き鳴らしながらジェニファーに迫ってきたりと、プレイ中に少しも気を抜く余裕を与えてくれない。

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普段は無音で進む本作だが、シザーマンが登場すると不気味なBGMが流れる。

底気味の悪い屋敷の中の探索は敢えて無音の方が緊張感が高まるし、シザーマン遭遇時のBGMも不気味かつサイケデリックな雰囲気を併せ持つ秀逸な曲であり、その恐ろしさに拍車をかける良い演出となっている。

 

ホラー要素てんこ盛り

本作のデットエンドはシザーマンに殺害されるのみではない。

バロウズ邸にはシザーマン以外にもおぞましい住人や、恐ろしいトラップなどがてんこ盛りだ。

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長期間監禁され暴力を受けていた為発狂しており、食事も与えられずにいたため極度の空腹状態に陥っておりジェニファーを食物と認識して、あるアイテムを所持してないで遭遇すると生きたまま貪り食われてゲームオーバーとなるバロウズ邸当主。

「I'll kill you!!」と連呼しながら襲い掛かってくる殺人オウム。

覗き込むと中から両手が伸びてきて、ジェニファーを絞殺する鏡。

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とにかくプレイヤーを常に恐怖と緊張感に晒し続ける。

中には調べるだけでデットエンド確定となるトラップも少なくなく、その類のトラップを回避するには一度死んで覚えるしか方法がない(笑)。

 

続編

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本作の好評を受け、PlayStationにて1996年に『クロックタワー2』、1998年には『クロックタワーゴーストヘッド』、PlayStaition2にて2002年に『クロックタワー3』が発売されている。

しかしシリーズの産みの親である河野一二三が制作を手掛けたのは『クロックタワー2』までであり、呪われた家系であるバロウズ一家とジェニファーの因縁が描かれるのも同じく『クロックタワー2』までとなっている。

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スタッフが一新された『クロックタワーゴーストヘッド』は何故か舞台が日本となり、和風ホラーへと変貌を遂げている。

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『クロックタワー3』に至ってはヒューマン倒産後、版権を引き継いだサンソフトとカプコンの共同制作タイトルであり、仕様自体も全く違う作品になった。

システムは『バイオハザード』タイプの一人称視点のアクションアドベンチャーとなっており『クロックタワー』の面影もない。

もちろんシリーズファンからは不評を買っている(笑)。

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個人的意見としては『クロックタワー』を味わいたいならSFC版のバグ修正や追加要素を実装したPlayStationへの移植版『クロックタワー』と『クロックタワー2』だけで良いと思う。

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純粋なナンバリングタイトルではないが、近年では『クロックタワー』の系譜を受け継ぐタイトルとして、河野一二三と映画『呪怨』の監督・清水崇がタッグを組んで製作した『NightCry』がPC版で2016年に発売されてるので、いつかこちらも遊んでみたいと思っている。

 

最後に

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本作は1985年に公開されたイタリアのホラー映画『フェノミナ』に強くインスパイアされている。

ゲームデザイン担当の河野一二三自らが「この映画のファンであり、この映画のオマージュとして制作した」と語っており、演出面やシナリオなど随所に色濃く反映されている。

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特に主人公のジェニファーは、『フェノミナ』の主人公を演じたジェニファー・コネリーそのものであり、名前も容姿も『フェノミナ』にちなんでいることがよくわかる。

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ジェニファー・コネリーと言えば『ラビリンス 魔王の迷宮』の主人公サラと聞いた方が馴染み深い方が多いかも知れない。

いやはやこの時代のジェニファー・コネリー、美しすぎる(笑)。

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それまでに無かった斬新なゲームデザインで話題になり、強烈な個性で一度見たら忘れることができないシザーマンのインパクトなどで根強いファンを獲得する事になった『クロックタワー』。

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ホラー映画に欠かせないダークヒーロー的な殺人鬼を彷彿とさせるシザーマンは、『クロックタワー』シリーズを代表するシンボルとなった。

本作は『トワイライトシンドローム』(1996年)と並んで、ヒューマンのホラーゲーム代表作であり、ホラーゲームファンにはぜひ遊んでほしいタイトルのひとつと言えるだろう。

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筆者は少年時代に本作をプレイした。

かつて体験したことのない恐怖にかなりビビりまくりながらプレイしたのが懐かしい。

とても高い難易度であり、インターネットのない時代に攻略するのは凄まじく骨が折れた記憶が脳裏に焼き付いている。

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数え切れないほどのデットエンドを経てとうとうこの呪われたバロウズ邸から生還できたが、恐らくあれはベストエンドでは無かった気がする。

攻略本無しで本作のベストエンドに辿り着けたプレイヤーは本当にすごいと思う(笑)。

 

今回はシザーマンの恐怖がトラウマになる『クロックタワー』の紹介でした!

 

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