オススメ度:★★★☆☆
謎の屋敷で起きたホームレス男性の事故死。
何の変哲もない事故現場に、不思議な違和感を覚える神宮寺。
一人捜査を進める神宮寺は、旧友の力も借りて見事、真犯人を突き止めることに成功する。
そんな彼の能力を見込んで屋敷の主・矢上は、とある依頼を持ちかける。
「また、近いうちに連絡をする」
そう話す矢上と別れ、一人帰途につく神宮寺。
次の日、事件は思わぬ方向に急展開を迎える…。
30年前の事件をきっかけに、いま再び新宿に激動が走る!
とある“屋敷”に隠され続けた秘密と
“亡霊と呼ばれた男”の苦悩を、神宮寺はまだ知らない……。
探偵 神宮寺三郎 GHOST OF THE DUSKオープニング映像
ハードボイルドアドベンチャーゲームの金字塔。
ファミコンディスクシステムの時代から愛され続ける神宮寺三郎シリーズ30周年記念作品が任天堂3DSソフトで発売です。
シリーズお馴染みのジャズBGMにがファンの心に染み渡る。
人のしがらみ、愛情、憎悪…
様々な感情が複雑な人間関係を創造し、それぞれの思惑が絡み合う。
バーボンを片手に週末の夜にゆっくりPlayしたくなる…そんなゲームです。
記念すべき初作は1987年に発売された新宿中央公園殺人事件。
筆者はまだまだ子供で、ハードボイルドの魅力も人生のしがらみも全く分からずPlayしました。
時代の流れで様々なハードが発売される中、その時のハードにて新編が販売されていった。
その間、開発会社の倒産などにより何度か開発陣は変わっている。
普通は開発会社が変わるとその作風もガラリと変わる事が多いが、このシリーズだけはどれもその世界観を損なう事なく一貫されてきた。
ハードボイルド探偵物語というジャンルが、ゲームという枠を超え、エンターテイメントとして普遍的であり人々に愛されるものである事の証明であろうか。
変わらないものとは言え、時代の流れには逆らえない部分もある。
主人公である神宮寺はヘビースモーカーであり、マルボロの似合うダンディな探偵である。
事件に行き詰まるとジッポライターで煙草に火をつけ一息つく。
すると閃いて捜査を進展させる方法を思いつくシステムがお馴染みなのだが…

探偵 神宮寺三郎 GHOST OF THE DUSK
30年前はそれこそどこでも煙草が吸えた。
公園、レストラン、駅のホームとどこにでも灰皿は設置されていたものだ。
しかし昨今は喫煙者の肩身は狭い。
飲食店や駅のホームは当たり前、オフィスや公園でも自由に煙草を吸える場所は少ない。
このゲームもそんな時代背景を考慮してか、煙草を吸おうとしても「ここには灰皿が無いからやめておこう」と高確率で吸えない。
それでも推理は閃くのでゲーム進行には支障はないのだが…
神宮寺も住み難い世の中になったものだ(笑)
今作にはおまけとして携帯アプリ版の4作品も収録されている。
おまけと言ってもUIは3DS版に統一されているし、どれもひとつ1時間ちょっとは楽しめる作品なので30周年記念作品の名に恥じぬボリュームになっている。
毎度お馴染み、コミカルな神宮寺と洋子さんが事件を解決する「謎の事件簿」もあります。